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カズオ・イシグロ

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最低気温-5.0度、最高気温8.9度、湿度20%。朝の血圧は157/78。朝から良い天気。富士山も良く見える。風も無く、暖かい日になった。昨夜、ノーベル賞作家、カズオ・イシグロの講義がNHKで、夜遅く有って、それを見ていたら、寝不足気味で調子が悪い。小説を書く意味、読む意味について語ると言う前評判だったが、そこまで行かないうちに時間切れになってしまって、残念だった。彼の著作で30か国に翻訳されて一番多く読まれている「私を離さないで」を最近読んだので、その概要と感想を添付して置く。散歩のために何時も通りにイオンモールへ出かける。三が日に変わらぬ混雑だった。特に、5000円一口の福引懸賞券の行列は物凄く、開店5分後には100m位の行列が出ていた。昼食は、王記厨房で「野菜湯麵」637円を取る。散歩の距離は、6000歩、4.1㎞だった。今日の、福引懸賞券抽選の行列をアップする。なお、カズオ・イシグロの代表作「私を離さないで」の概要と感想は次の通り。「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ著、ハヤカワ文庫、2008年8月25日発行。訳者 土屋 政雄。31才で内臓提供者の介護人を11年以上やっている女性キャシーが一人称で語る物語。小さい頃はヘールシャムと言う施設で、トミーやルースと一緒に生活していた。そこでは、内臓提供のためのクローン人間が収容されていた。(クローン人間とは人間のコピーのことで、日本では2001年にクローン技術規制法で懲役刑をもって禁止されている。)彼女たちは、10歳ごろでも、臓器提供のことは知っていた。その頃、キャシーが大切にしていたのは「ベイビー、ベイビー、私を離さないで」と言う歌のカセットテープだった。産めないと言われていた人に、奇蹟が起こり赤ちゃんが生まれた人が歌った歌だ。ヘールシャムでの最後の数年間、13才から16歳までの間は、それ以前に比べて、暗い時期だった。15才の時に、ヘルシー先生は、映画スターになる夢を語った生徒に、あなた方の人生は決まっています、いずれ臓器提供が始まります、提供が使命ですと語った。しばらくして、ヘールシャムから廃業した農業施設を利用したコテージに移動した。コテージの方が設備は悪かったが、セックスは自由だった。コテージでは、愛し合っていれば、提供を猶予してくれると言う噂が流れた。また、ヘールシャムは閉鎖され、ホテルチェーンに売却されたと聞く。ルースは2回目の提供のあと亡くなった。キャシーはトニーと共に、提供の延期を決定することが出来ると言われている、エミリー先生とマダムが済む家に向かった。しかし、二人とも、そのような権限は無く、今は、ヘールシャム運営のために全ての財産を失い、今の家を人手に渡すところへ訪問した。そして、今住んでいる家から二人は立ち去った。トニーは、4回目の提供のあと亡くなった。キャシーは、どのセンターへ送られることになろうとも、ヘールシャムやトミーとの思い出を持って行こうと思った。と言う感じの小説。1997年にはイギリスでクローン羊「ドリー」が誕生して話題を呼んだ。産業的価値が期待されているものの、クローン技術を人間に応用することについては、倫理的な問題が発生する。その問題と臓器提供の問題を取り上げたことは素晴らしい。そして2005年にこの小説は発表された。心理描写も丁寧だった。村上春樹と同じSFと幻想的な作家だが、文明の問題点を明確に提示した点は、差がある感じだ。



by kittajp | 2018-01-04 16:24 | カズオ・イシグロ
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